米Red Hat、Red Hat Enterprise Linux 5.8をリリース。サブスクリプション管理「SAM」も発表

 米Red Hatは2月21日、「Red Hat Enterprise Linux(RHEL) 5.8」をリリースした。仮想化を中心にいくつかの新機能が加わり、安定性も強化された。

 RHEL 5.8は2007年に公開されたRHEL 5.0系の最新版となる。Red Hatは先にRHELのサポート期間変更を発表しており、RHELは10年間サポートされることになる。その間、年に2回のアップデートを行うことになっている。なお、RHEL 6.0系の最新版は12月6日にリリースされたRHEL 6.2となっている。

 RHEL 5.8では、仮想化を中心に機能強化が行われている。特にKVM(Kernel-Based Virtual Machine)では、サポートする仮想CPUの上限がこれまでの128から256に拡大するなど拡張性を強化したほか、ゲストの起動時間を改善し、リアルタイムクロック(RTC)対応も改善した。RHEL 5のKVMホスト上で動くRHEL 6ゲストの性能も強化したという。KVMではこのほか、「Red Hat Enterprise Virtualization 3.0」サポートにより、管理や安定性も強化するという。

 SPICEクライアントも強化し、Red Hat Enterprise Virtualization 3.0とRHEL 6.2ホストのサポートが加わり、WAN接続での仮想デスクトップ利用が可能となった。Xenでも、ゲストの性能、ログなどが強化されている。

 これらに加え、ハードウェア関連ではPCIe(PCI Express) 3.0や電源管理のPower Management QoSを、セキュリティではOpenSCAP 1.1などへの対応も実現している。

 Red Hatは同日、サブスクリプション顧客向けのサービス「Subscription Asset Manager(SAM)」のベータ版も公開した。オンプレミスのサブスクリプションの管理、資産管理、利用に関するレポートなどの機能を持つアプリケーションとなる。

米Red Hat
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Subscription Asset Manager(SAM)
https://access.redhat.com/knowledge/solutions/70584