米Dell、Ubuntuを搭載する開発者専用ノートPC開発プロジェクト「Sputnik」を正式にスタート

 米Dellは7月18日(米国時間)、Ubuntuベースの開発者向けノートPC開発プロジェクト「Project Sputnik」を正式に立ち上げたことを発表した。同社のノートPC「Dell XPS 13」をベースに、「Ubuntu 12.04 LTS」を搭載した製品を年内に提供する。

 Project Sputnikは、Linuxを搭載する開発者向けノートPCを開発するプロジェクト。Dellが5月初めに実験的プロジェクトとして概要を公開した。今回これを正式なプロジェクトにし、製品化する。プロジェクトを率いるBarton George氏は、「プロジェクト発表以来、多数の関心やインプットが寄せられている」と報告している。

 第2世代のIntel Coreプロセッサを搭載し、13.3インチの画面を持つUltrabook「XPS 13」をベースに、OSにはUbuntu 12.04 LTSを搭載する。クラウドとの連携ソリューションも提供するという。開発環境を容易に構築できるようにする「開発プロファイル」も用意し、AndroidやRuby、JavaScriptでの開発環境を提供するという。

 また、クラウド対応も特徴となる。クライアント側で「マイクロクラウド」を作成し、環境のシュミレーションを行い、その環境をクラウドにシームレスにクラウドに実装する、といったことが可能になるという。

 近年、開発用のノートPCとしてMacを選択する開発者が増えているが、Project Sputnikはこれに代わるソリューションを提供するという目的もあるようだ。製品は「2012年秋に一部市場で提供」としており、現時点では、価格や提供地域など詳細は公開していない。

 Dellはこのほか、新技術ソリューション提供に向けたパートナープログラムEmerging Solutions Ecosystemで新たに米Datameerと米Pentahoの2つのオープンソース技術ベンダーを加えたことも発表した。Datameerは「Apache Hadoop」を利用したビックデータ分析ソリューションを専業とするベンダーで、Pentahoはオープンソースのビジネスインテリジェンス(BI)ソフトの開発・提供を行う。

 また、クラウドインフラソフト「OpenStack」とHadoop商用パッケージ「Cloudera」の2つのソリューションについても、提供地域拡大を発表し、オープンソースとクラウドへのコミットを表明した。

米Dell
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