FFFTP Projectは2月23日、FFFTP 1.98eをリリースしました。
FFFTPはSota氏(http://www2.biglobe.ne.jp/~sota/)が開発を続けられていたフリーソフトウェアですが、2011年8月31日、Sota氏によりFFFTPの開発終了宣言が出されました。しかし、FFFTPは長きにわたり広く使われていたFTPクライアントであり、未だその需要は失われることはありません。そのため、SourceForge.JPにて有志を募り、開発・バージョンアップを行うことにしました。Sota氏が制作されたFFFTPには長い間お世話になりました。
FFFTP 1.98eでは、2011年11月22日にリリースされた1.98dにいくつかのバグフィックスおよび新機能追加を行ったものです。
主要な変更点は下記になります。
- ホストのパスワードが正しくない場合にパスワードを手動で再度入力してもログインできないバグを修正しました。
- マルチコアCPUの特定環境下でクラッシュするバグを修正しました。
- 作業ファイルを保存するフォルダの構成を変更しました。これによりFFFTPを複数起動してもキャッシュが干渉しなくなります。
- linux-ftpdのファイル一覧形式に対応しました。
- ローカル側のファイル一覧にアイコンを表示できるようにしました。
- HP NonStop Serverに対応しました(Yuji Tanaka氏提供)。
- 再接続時にいくつかのコマンドが送信されないバグを修正しました(Yuji Tanaka氏提供)。
- UIの表記を一部修正しました(Moriguchi Hirokazu氏提供)。
- 名前を指定してダウンロードでファイルの更新日時が正しく設定されないバグを修正しました。
- ファイルの削除中に、転送不可にもかかわらず、ファイルをドロップすると転送を開始するバグを修正しました。
- ファイルの転送に失敗した場合の挙動を改善しました。
- 既定でメインウィンドウのソケットを再利用するように変更しました(以前の設定が存在し、同時接続数が1より大きい場合はその設定が適用されます)。
- アップロード時にホストが名前を付けた場合に元のファイル名のファイルの属性が変更されるバグを修正しました。
- 終了時にフリーズすることがあるバグを修正しました。
- フルパスでアクセスしない設定で存在しないディレクトリにアクセスするとフリーズするバグを修正しました。
- ネットワークの種類を自動に設定している場合の挙動を変更しました。IPv4とIPv6の両方で名前解決と接続を同時に行い、先に接続が完了した方を使用します。
- ZIP版ではレジストリに設定を一切保存しないように変更しました。レジストリを使用するにはファイル"portable"を削除してください。
- ファイル一覧の種類の列が正しく表示されないバグを修正しました。
- 一部のRFC 3659に準拠しないMLSDコマンドの応答に対応しました。
そのほか、バグフィックスなど多数の変更が加えられています。
詳細な変更点については、改変履歴
http://sourceforge.jp/projects/ffftp/wiki/FFFTP-history
をご参照ください。
なお、今回リリースされたFFFTP 1.98eでは1.97bから多数の変更点が加えられています。FFFTP Projectではテストを行い、動作が実用上問題ないことは確認しておりますが、まだ利用実績も少ないことから、まだ大きなバグが残されている可能性もあります。ご理解の上ご利用ください。